御朱印におすすめのサイズと人気の和紙!デザインから作る方法も解説!
2023.04.17 | コラム
かつての御朱印は、御朱印帳に寺社名や日付を直接書き入れ、寺社印を押印していただくというシンプルなものが一般的でしたが、印刷で予め用意されている「書置き御朱印」も増えています。
特に、近年では御朱印ブームの影響もあり、「季節に合わせた特別な御朱印」や「寺社の個性を出した御朱印」などで、参拝者を喜ばせたいという理由から、オリジナルデザインの書置き御朱印を和紙に印刷して用意されるケースも増えているようです。
寺社様で直接書いて用意している「書置き御朱印」もありますが、多くの場合は印刷で製造されています。印刷なら、御朱印をカラフルにしたり、イラストや写真を入れた個性的な御朱印を簡単に用意できるのが一番の理由でしょう。
「イベントや季節ごとに特別なデザインで御朱印を製造したい」とご相談をいただくことがありますが、具体的にどんな用紙を使ってどんなデザインで製造するかを決めかねているお客様も多い印象です。
では、御朱印を製造するために決めなくてはならないことは、どれだけあるのでしょうか?今回は、御朱印製造のためのポイントを「サイズ」「紙の種類」「印刷する方法」の3項目でご紹介します。
そもそも御朱印のサイズとは?
お客様より御朱印の印刷についてお問合せをいただく際、一般的なサイズを聞かれることがあります。
ここでは御朱印帳の一般的なサイズから御朱印の基本的なサイズ、変形サイズ・形状についてご紹介します。
御朱印帳のサイズ
御朱印帳は持ち運びしやすい文庫本や漫画などの単行本くらいのサイズが一般的です。
一般サイズ(文庫本A6判くらい): 縦160mm×横110mm
大判サイズ(単行本B6判くらい): 縦180mm×横120mm
見開きサイズ(大判サイズ2ページ分):縦180mm×横240mm
※いずれも閉じた状態の表紙のサイズです。
現在は御朱印ブームの影響により、見開きサイズの御朱印が折らずに貼れる御朱印帳や、書置き御朱印を保管しやすいポケットタイプなど、さまざまな御朱印帳が販売されています。
御朱印のサイズ
※当サイトでの製造実績に基づいたサイズです。上記以外のサイズも承ります。
一般的な御朱印のサイズ
一般的な、御朱印帳1ページ分の御朱印です。A6サイズ「縦148×横105mm」をベースに、縦は148~160mm、横は100~110mmの範囲内で作成します。
当サイトでも「縦148~160mm×横100~110mm」でご提案しています。
実績サイズ例:
縦150mm×横105mm(小さめサイズ/一般的なサイズの御朱印帳1ページに収まるサイズ)
縦160×mm横110mm(小さめサイズ/一般的なサイズの御朱印帳1ページ分のサイズ)
※ちぎり加工をする御朱印についても、上記のサイズで印刷や箔押ししたものを加工します。
御朱印帳の見開きサイズ
御朱印帳2ページ分を使用する「見開きサイズ」もあります。寺社様で、特別な祭事などに合わせて、限定で作られることが多い印象です。
1ページサイズの倍のA5サイズ「縦148×横210mm」をベースに、縦は148~160mm、横は200~220mmの範囲内で作成します。範囲内であれば、一般的なサイズ、大判サイズ、どちらの御朱印帳でも2ページ(見開き)で貼ることができます。
実績サイズ例:
縦150mm×横210mm
縦160mm×横220mm など
変形サイズ・形状の御朱印
御朱印は長方形に断裁仕上げしたものが一般的ですが、近年の御朱印ブームにより御朱印収集を楽しむ方が多くなったことで、デザイン性を求められることが増えています。
その方法の一つとして、形を変形に抜いたり、御朱印内の絵柄を切り抜きしたものもありますが、それらは抜型を作って抜いたり、レーザーカットで製造が可能です。
和紙の印刷工房では、一般的なサイズの御朱印から変形形状まで幅広くご提案いたします。
御朱印でよく使用されている和紙とは?
御朱印を作成する際に、使用する紙の選定は1つのポイントになります。
お客様からは、「和紙の風合いがあるもので」とご注文をいただくことがありますが、和紙といっても、書初めなどで使用される白無地のものや、はな (和紙の繊維)が表面に見えるもの、オフホワイトのような色味の和紙など種類はたくさんあります。
そんな中からどのようにして紙の選定をすればよいのでしょうか?
ここからは当社実績をもとにした、御朱印によく使用されている和紙についてご紹介します。
御朱印の実績で人気な和紙ベスト3
和紙を選定いただく際のポイントは、「紙の色味」「はなの有無」「筆書きのしやすさ」などがあげられます。
デザインが同じでも紙の色味が違うだけで、与える印象が異なります。厳格な雰囲気を出したい場合や暖かな雰囲気を出したい場合で異なる和紙をお選びいただいています。
また、和紙の種類によって墨の乾きが遅かったり、繊維に引っかかって書きづらいなど筆書きには向かない和紙もあります。
では、たくさんの種類がある和紙の中で全国の寺社はどんな和紙を使っているのでしょうか?当社の制作実績で多く使用されている和紙を3種類ご紹介します。
筆書きがしやすく人気!『銀奉書』
古くから公用書や浮世絵版画に用いられてきた和紙。
表はツルっとしていて、裏はザラっとした質感。白無地で繊維は比較的きめが細かいため目立ちません。
墨の乾きがよく筆書きをする場合は、オススメの和紙です。
細長い繊維にツヤがあり高級感アップ!『雲龍紙』
はな(紙の繊維)散らされており、その繊維は細く長いことが特徴。
細く長い繊維が雲のように見えたり、また空を翔ける龍のように見えることから雲龍紙と呼ばれています。
和紙の風合いを重要視している場合や高級感を出したい場合は、オススメです。
オフホワイトで落ち着いた風合いのデザインにオススメ!『さつき』
オフホワイト色が特徴。手漉きの風合いがあり高級感を感じさせます。
厚さが4種類あり、御朱印以外にパンフレットなどにも使用できます。
ちぎり加工に適性があるため、イベントや記念品用の御朱印にオススメです。
和紙以外で御朱印に使用されるオススメの紙
御朱印は、全て和紙で製作されていると考えていませんか?
実は、和紙を使用していない御朱印も多く販売されています。当社で実績のある紙をご紹介します。
落ち着いた風合いの和紙風洋紙『里紙』
豊富なカラーバリエーションでやわらかい雰囲気が特徴。
和風な風合いで、質感も和紙と似ているため色付きの和紙を使用したい場合にオススメです。
色は明るいものから暗く濃い色のものがあります。
濃い色は印刷には向かないため、箔押しをオススメしています。
特別な御朱印にオススメ!『特殊紙(金紙や銀紙)』
イベントや特別な御朱印の製造を検討されている場合は、金紙や銀紙がオススメです。
メタリックで光沢のある材質のため、遠くからでも目につきます。
高級感を出したい場合には、抜群の効果を発揮します。
ここまでご紹介した和紙はほんの一部でしかありません。
お客様のイメージに合う紙を一緒に選定させていただきます。
当社では、7種類の和紙に印刷をしたサンプルセットをご用意しており、御朱印を初めて製作されるお客様でもサンプルをご覧いただきながら和紙の選定をしていただけます。
サンプルセットはすぐにお送りできますので、ぜひお問合せください。
個性的で特別なデザインの御朱印を印刷で作るには?
御朱印と言えば「御朱印帳に直接書いていただくもの」を思い浮かべますが、予め作っておく「書置き御朱印」に日付を入れて配布されている寺社様もあります。
書置きの御朱印は『参拝者の混雑を緩和させるため』『御朱印を書く人がいつもいる訳では無い』など時間や人手の問題から生まれたものと考えられます。近年では、『特別な御朱印で寺社の個性を出したい』といった、御朱印ブームを反映した理由から、オリジナルデザインの書置き御朱印を和紙に印刷して用意されるケースも増えているようです。
では、和紙を使って印刷で「書置きの御朱印」や「特別なデザインの御朱印」を作りたい時にはどうすればいいでしょうか?
多くのお客様が、和紙や印刷、デザインの知識がなくては作れないとお考えのようですが、実はそんなことはありません。専門の知識を持った印刷会社にお願いすれば、誰でも印刷で御朱印を作ることができます。
ここでは、「書置きの御朱印」や「特別なデザインの御朱印」を、印刷で作るには『どんなデザインがいいか』『何が必要か』『どうすればいいか』を紹介します。
御朱印に個性や特別感を出す方法
御朱印ブームの影響から、個性的で特別な御朱印があちこちで見られるようになりました。筆文字に寺社印を押したオーソドックスな御朱印以外にどんなものがあるかご紹介します。
柄、イラスト、写真を印刷した御朱印
季節や行事に合わせた柄やイラスト、写真を入れたデザインにすると、御朱印の印象が一気に変わります。
地紋などの柄を入れると全体的な印象が変わり季節感などが出しやすくなります。「筆文字は書き込みたいからは白いままがいい」という場合には縁取りのデザインがおすすめです。
また、思い切って背景に写真を入れてみると、寺社ごとの個性が感じられる御朱印になります。季節ごとの風景や、地域にちなんだ写真などを使うことで参拝者の思い出に残る印象的なものになるでしょう。
柄を入れる場合、台紙に筆書きされる場合と、文字や寺社印を含めてすべて印刷の場合があります。イラストや写真を入れる場合には、すべて印刷で作ると書き込みやすさを気にせずに済み、仕上がりもきれいです。
使う和紙を個性的にした御朱印
台紙にデザインを入れるのではなく、使用する紙自体を変えることで個性的な御朱印できます。
筆書きしやすくよく使用される「奉書紙」は、適度な風合いと白さで「御朱印らしさ」はありますが、よく見かける和紙とも言えます。
風合いが強く原料の繊維を感じる和紙、金銀の箔を散らした和紙、色を付けた和紙、など用紙を変えるだけでも特別な御朱印にすることができます。また、和紙ではありませんが、金や銀の紙で作る豪華な御朱印もインパクトがありおすすめです。
御朱印に特殊加工を施す
デザインはオーソドックスでも、特殊な加工を取り入れることで「特別な御朱印」が作れます。
◎箔押し加工
熱と圧で様々な質感のフィルムを転写させる加工。用紙と異なる質感をプラスできます。メタリックな金や銀が人気。
◎ちぎり加工
通常、化粧断ちできれいにカットする四辺を、手作業でちぎって仕上げます。やわらかな毛羽立ちが特徴の和紙ならではの加工。
御朱印の基本的な要素と印刷で作るポイント
御朱印の基本的な内容
一般的な御朱印は、「奉拝の文字」「寺社名」「年月日」「寺社印」の4つの内容で構成されています。書置き御朱印の場合も、手書き、印刷、問わず基本的な内容は同じです。
多くの御朱印は、「寺社印」以外は筆文字で記入されていますが、この点が手書きの場合の難点とも言えるようです。
印刷で作る時に用意するもの
和紙に印刷を行った書置き御朱印を作りたい場合は、以下の点に注意して要素を準備するとよいでしょう。
印刷用のデータを作成する際、「奉拝の文字」「寺社名」「年月日」「寺社印」などの内容は、個別の状態が理想的です。
完成品の御朱印からでも印刷は可能ですが、文字の位置や大きさなど細かく調整するには不向きです。また、色数を抑えた印刷にも対応できません。
印刷で御朱印を作る方法3選《メリット・デメリット》
すべて自分で行う
デザイン系ソフトを使ってデザインデータを自作し、印刷会社に依頼。
デザインや印刷の知識や経験、専用ソフトなどの機材が必要なため、難易度は高いと言えます。
メリット
○デザインデータを自作するためデザイン費がかからない
デメリット
×専用ソフトや知識がないとデザインが難しい
×和紙印刷に対応できる印刷会社を探さなければならない
印刷の知識を持つデザイナーに依頼する
印刷物のデザインができるプロにお願いすれば、素材やイメージを伝えるだけで、御朱印のデザインデータを作ってもらえます。
プロが作ったデータなら印刷会社での受け入れも心配ありません。和紙への印刷に対応できる印刷会社は、デザイナーから紹介してもったり、探してもらう必要があります。
メリット
○デザインや印刷の知識がなくてもデザインデータが作ってもらえる
デメリット
×印刷費用の他にデザイン費がかかる(支払い先が2カ所)
×和紙に対応してくれる印刷会社を探さなければならない
御朱印が得意な印刷会社にお任せする
はじめから御朱印の印刷が得意な印刷会社に依頼すれば、デザインや和紙選び、印刷製造までお任せで作ることができるでしょう。
デザイナーに依頼するのと同様に、素材を用意してイメージを伝えればプロによるデザインで御朱印を作ってもらえます。それに加え、和紙の選定、印刷に関する全てがスムーズです。
メリット
○印刷会社を探すだけで、デザインから和紙の選定、印刷まですべて任せられる。
デメリット
×印刷費用の他にデザイン費がかかる(支払い先は1カ所)
まとめ
御朱印の製造なら300件以上の実績がある和紙の印刷工房にお任せ!
ここまで御朱印を作る際のポイントをご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。
弊社では、今まで300種類以上の御朱印を製造してきました。そのノウハウを活かして、サイズ・用紙・デザインから印刷すべてを自社で一貫して対応しております。
初めて御朱印を製造するお客様でも、簡単なイメージをお伝えいただければご希望に合わせてご提案いたします。
御朱印の製造を検討されている場合は、ぜひお問い合わせください。
また、御朱印を作成する際のポイントは、今回ご紹介したサイズや紙の種類、デザインだけではありません。型抜きや箔押しなど一工夫を加えるだけでも、豪華さや個性を出すことができます。
次回は、デザイン完成後の印刷から加工までのポイントをご紹介します。