和紙印刷サンプルセットのご紹介
2022.06.16 | NEWS
先日のブログで和紙シールサンプル10種のご紹介をしましたが、シールではない和紙サンプルもご用意しております。
糊付きのシールは瓶のラベルやプラスチックの袋への貼付などで利用しますが、糊無しの和紙は異なる用途でお使いいただきます。
今回はサンプルセットに含まれる和紙印刷サンプルをご紹介します。
目次
和紙印刷サンプルの種類
奉書紙
「奉書」とは、主人の意思を伝えるために家臣が発行する文書のことです。「奉書紙」は、その奉書に用いられた紙を起源としています。中世から近世にかけて、最高級の公用書として利用されました。
風合いは、白さが際立つツルっとした少し光沢のある面が表、ザラッとした面が裏になります。表面に印刷適正が施されていますが風合いや触り心地を重視して裏面に印刷をすることもありますが印刷適正が劣るので作業には注意が必要です。
用途としては、日本酒ラベル、掛紙、熨斗紙、テーブルマット、挨拶状、包装紙、商品説明、御朱印、御城印など幅広くあります。
大礼紙
「大礼紙」とは、昭和天皇が即位された際の「大礼の儀」にちなんで作られた和紙です。便箋や封筒として市場でよく見られる代表的な和紙のひとつです。
風合いは、ハナと呼ばれる短く太い繊維(工場により長さや太さの特徴は異なる)がちりばめられて、上品な仕上がりとなっています。繊維に色がついたものや、紙自体に色がついた大礼紙などもあります。
印刷時にはその繊維が剥けないように工夫が必要です。
弊社では永く日本酒ラベルを製造しておりますが、高級感が出せる為、比較的多くの商品で大礼紙を採用しております。また最近では、御朱印、御城印などに使うことも増えております。
https://washi-insatsukobo.com/blog/1472.html
雲龍紙(耐水雲龍紙)
「雲龍紙」とは、大礼紙同様、ハナと呼ばれる繊維が散らされており、その繊維は細く長いことが特徴です。細く長い繊維が雲のように見えたり、また空を翔ける龍のように見えることから雲龍紙と呼ばれています。こちらも代表的な和紙のひとつとなります。
大礼紙同様、繊維に色がついたものや、紙自体に色がついた雲龍紙もあります。
ハナが繊細な為、印刷時には剥けないように調整が必要です。
※印刷サンプルでご用意している雲龍紙は耐水雲龍紙を採用しております。見た目は雲龍紙、耐水雲龍紙ともに同じです。
大礼紙同様に高級感を出せる為、日本酒ラベルへの採用が多くあります。それ以外でも甘酒ラベル、挨拶状や掛け紙などで多くのご利用があります。また果物や野菜など水分が出る商品の同梱説明書は、耐水性を持つ雲龍紙を採用いただいた実績があります。
さつき
特徴のある繊維を使用し柔らかく、落ち着いた白さを持つ、しなやかで高級感のある手漉き風合いの高級和紙です。
厚みは40㎏から90㎏までの4種類用意があります。日本酒やワイン、ウィスキーラベル、御朱印、商品説明書など幅広い用途でご利用できます。
厚みによって紙の四辺を毛羽立たせるちぎり加工もできます。厚い和紙や繊維が入った和紙はちぎること自体が難しくなりますので、ちぎり加工をご希望の場合はご相談ください。
むつき
原料の素材をいかし、表面を粗くすることにより、柔らかく嵩高の暖かみのある和紙になっています。
厚みは45㎏から90㎏まで3種類あり、色はしろと少し生成りがかった色の2種類の用意があります。
用途としては、日本酒ラベル、掛紙、御朱印、絵画、商品説明書など多岐に渡ります。
ふみづき
原料の柔らかさを活かし、昔から伝えられてきた紙肌より深みと味わいのある伝統的な紙質が特徴となります。
また、紙質の強度もあり印刷や加工適正にも優れています。
厚みは45㎏から90㎏まで3種類あり、色は生成りよりも茶色が強く、材料の繊維もところどころ残っています。
用途としては、日本酒・ワインラベル、しおり、掛紙、御朱印などに使われています。厚みによって紙の四辺を毛羽立たせるちぎり加工もできます。厚い和紙や繊維が入った和紙はちぎること自体が難しくなりますので、ちぎり加工をご希望の場合はご相談ください。
金銀振り
純白できめが美しい奉書に金色、銀色の箔を散りばめています。高級感がある為、祝事にもちいられます。
厚みは55㎏、70㎏の他に、パッケージに使う為の厚手の紙もあります。
用途としてはお酒のラベルや御朱印、箸の袋などで使っています。
アート紙(比較サンプルとして)
印刷サンプルには、和紙ではないアート紙も印刷仕上がりの比較対象として同封しております。
一般的にチラシや会社案内で使われるコート紙、アート紙などに印刷をしますと紙の光沢が残る仕上がりとなります。
和紙は光沢のない、落ち着いた仕上がりとなりますので、実際にどのような違いが出るか印刷サンプルにてご確認ください。
和紙印刷なら当社におまかせ!
当社は大正10年に創業し、米どころである新潟県柏崎にて、日本酒ラベル、和菓子のお土産品など和紙を利用する印刷物を通して印刷技術を培ってきました。
今回紹介した印刷サンプルは一部の実績であり、紹介した以外の種類の和紙も多くの印刷実績がございます。
新たに和紙を利用した印刷物の作成をお考えであれば、ぜひ和紙の印刷工房にお任せください。
豊富な実績と培った技術で、理想の仕上がりを形にします。
以下のページよりお気軽にお問い合わせください。お待ちしております。