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和紙シールで商品に高級感を表現!シールに適した用紙と加工の種類をご紹介

2023.07.24 | コラム

「和紙シールで商品に高級感を表現したい」
「水に濡れても文字やイラストが滲まない和紙シールを製作したい」

上記のようにお考えの方もいらっしゃるのではないでしょうか。

和紙シールは、商品に高級感を表現したい場合におすすめです。和紙は見た目も手触りも上質なため、商品に特別な存在感や価値を演出できます。しかし、和紙は特殊な紙であり、和紙シール製作を取り扱っている印刷会社は多くありません。

この記事では、和紙印刷100年の歴史をもつ専門家が和紙シールに適した用紙の種類から加工方法まで解説します。和紙シールで自社商品を美しく彩りたい方は、ぜひご一読ください。

和紙シールの構造

和紙シールは、和紙・糊・剥離紙の3構造になっています。

和紙に糊をつけ、剥離紙で粘着部分を保護することによりシールが完成します。和紙から剥離紙を剥がして使用します。

また、和紙といっても種類が豊富にあり、使用する和紙によって仕上がりが異なります。商品に合わせた和紙シールが製作できるため、依頼する前に和紙を選んでおくとよいでしょう。

和紙シールにおすすめの商品

和紙シールは、商品に独特の素材感や高級感を演出できます。

基本的に、どのようなものにもマッチしますが、特に和紙シールにおすすめの商品をご紹介します。自社商品を和紙シールで彩りたい方は、ぜひ参考にしてください。

また、商品を化粧箱で梱包するのであれば、弊社の関連会社である「株式会社コマガタ」までご相談ください。商品に合わせたオリジナルのオーダーメイド化粧箱を低価格、短納期でお届けしています。

日本酒

上記の画像は、日本産米専門店「株式会社 Wakka Japan」様にご依頼いただいた日本酒の和紙ラベルシールです。

日本酒は我が国独特の商品のため、和紙の素材感がマッチします。また、日本酒は冷蔵保存されるケースが多いため、耐水和紙フィルムを採用しました。耐水和紙フィルムは、水分に強い合成紙ユポ基材を使用しているため、冷蔵保存の際に発生する水滴で文字やイラストがラベルに滲むのを避けられます。

冷蔵や冷凍が想定される商品は、水に強い耐水和紙シールがおすすめです。

和紙印刷:KAMIAKARI 玄米酒『耐水ラベルシール』

惣菜

上記の画像は「good design market KOK」様の姉妹店「otsu・おつ」様に、ご依頼いただいた惣菜の和紙ラベルシールです。要冷蔵の惣菜は、冷蔵保存で発生する水滴により袋が濡れるため、水に濡れても破れない耐水和紙コットンを採用しました。

耐水和紙コットンは、ザラザラとした手触りでやさしい風合いのため、商品に柔らかい印象をもたせたい場合におすすめします。

和紙印刷:おかず・おつまみ otsu『和紙シール』

和菓子

上記の画像は「有限会社 胡麻油の関根」様よりご依頼いただいた、飴菓子の和紙ラベルシールです。

日本の風情である和菓子と和紙の素材感がマッチし、顧客の目を惹くラベルシールに仕上がっています。使用している和紙は、文字や模様の印刷が際立つ白く丈夫な奉書紙です。

奉書紙は古くから、大切なことを伝える和紙として用いられてきました。他の和紙と比較すると白さが際立つため、上記の画像のように文字を目立たせたい場合におすすめです。奉書紙で和紙シールを製作し、自社商品の魅力を多くの顧客に伝えてみてはいかがでしょうか。

和紙シール印刷:胡麻油の関根『飴菓子「わり板」ラベルシール』

和紙シールのメリット

自社商品のラベルに和紙シールを検討している方は、メリットを把握しておきましょう。ここからは、和紙シールのメリットを解説します。

高級感を表現できる

上記の画像は「株式会社ジェイ・シー・イー・オーバーシーズ」様から、ご依頼いただいたバスソルトの和紙シールです。

私たち人間が1日の疲れを癒やす場所であるお風呂は、温度だけではなく、入浴剤にも温かみをもたせたいものです。

古くから日本に伝わる和紙は、洋紙にはない高級感と商品に温かみを表現できます。自社商品に高級感を表現するだけではなく、お客様に喜んでもらいたいとお考えの方にも和紙シールをおすすめします。

和紙印刷:『死海バスソルト』ラベル

独特の素材感を表現できる

楮(こうぞ)・三椏(みつまた)・雁皮(がんぴ)を原料とする和紙は、独特の素材感を表現できます。

なめらかな触り心地の洋紙に比べ、植物の繊維を感じられるのも和紙シールのメリットです。和紙シールの独特な素材感により、商品自体の個性も演出できます。特に、和紙コットン・和紙クレープ・奉書紙を用いたシールは、和紙独特の素材感が際立ちます。

和紙シールで自社商品の個性を表現できれば、お客様の目を引くものになるでしょう。

他者と差別化できる

他社と差別化できるのも、和紙シールの利点です。

和紙シールには、高級感・素材感・温かみがあります。和紙シールを使用したラベルであれば、他社と差別化できるでしょう。

他社と差別化できれば、TwitterFacebookなどで話題になり売上向上も目指せるかもしれません。また、日本で最も古い和紙は正倉院に収められている戸籍で、1,000年以上の耐久性をもちます。丈夫な和紙を使用したシールは、長期間、顧客の目に商品名を映せるメリットもあるのです。

独特の風合いと耐久性のある和紙で他社との差別化を目指す方にも、和紙シールをおすすめします。

和紙シールのデメリット

商品に高級感・素材感・温かみを表現できたり、他社との差別化を目指せたりと、和紙シールには多くのメリットが存在します。しかし、デメリットもあるため把握して対処法を練りましょう。

ここからは、和紙シールのデメリットと対処法を解説するため、ぜひ参考にしてください。

費用がかかる

洋紙と比較すると、製作費用がかかります

日本特用林産振興会」が公表している「和紙原料の生産・流通状況」によれば、和紙の原材料である楮・三椏・雁皮の収穫量は年々減少しているそうです。そのため、希少価値の高い和紙でシール製作をする場合、洋紙より価格が高くなってしまうのです。

和紙の種類によっても価格が異なるため、予算と完成イメージに合った用紙を選ぶとよいでしょう。

印刷が難しい

印刷が難しいのも和紙シールのデメリットです。

和紙自体を取り扱っていない印刷会社もあり、希望どおりの和紙印刷ができる会社も多くないのが現実です。そのため、和紙印刷の実績が高い印刷会社を選び、自社の希望するイメージを明確に伝えることが重要だといえます。

和紙シールに適した用紙の種類

和紙といえば、手漉き和紙を思い浮かべる方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、和紙にはさまざまな種類があり、選ぶ用紙によって商品の印象は異なります。ここからは、和紙シールに適した用紙の種類をご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

「和紙の種類」に関しては、以下の記事でも解説しています。

◎和紙の種類/シール用和紙

白無地

白無地の和紙は、商品名などの文字を目立たせたい場合におすすめです。シール用和紙の白無地には、以下のような種類があります。

↓奉書紙
 ↓大礼紙
 ↓雲龍紙
↓和紙コットン
↓和紙クレープ

 

白無地の中でも、和紙クレープは和紙ならではの手触りや見た目にこだわりたい方におすすめです。また、繊維の際立つ大礼紙や雲龍紙で和紙シールを製作すれば、より高級感を演出できます。

文字やイラストを強調した和紙シールを製作したい場合は、白無地の和紙を選ぶとよいでしょう。

色つき

白無地以外にも、以下のように色つきのシール用和紙があります。

↓クリーム
↓草木染
↓金銀振
↓和紙吉兆
↓金がすみ
↓銀がすみ

 

白無地より印刷の難易度は上がりますが、色つき和紙にシールを使用することで高級感が増します。

クリームや草木染は商品に温かみをもたらし、金銀振や和紙吉兆は商品の価値を高めるのに効果的です。また、金がすみ・銀がすみには黒や白のはっきりとしたカラーで商品名を印刷すれば、インパクトのある和紙シールに仕上がります。

他社との差別化を図りたい企業や商品に上質な高級感を表現したい方は、色つきの和紙シールがおすすめです。

フィルム

冷蔵・冷凍商品を彩る和紙シールは、耐水性・耐久性のある材質を使用したものをおすすめします。ユポ素材の耐水和紙フィルムは、冷蔵・冷凍の温度変化で発生する水滴に強く、日本酒や惣菜などを彩る和紙シールに最適です。

↓耐水和紙フィルム

 

フィルムでは和紙の風合いが損なわれてしまうのではないかと、不安を抱いている方もいらっしゃるかと思います。耐水和紙フィルムは、和紙の風合いをそのまま表現できるためご安心ください。

以下の画像は、合成紙に和紙を密着させたフィルム基材のハイティアユポです。

↓ハイティアユポ

 

ハイティアユポも和紙の風合いをそのまま表現しており、耐水性・耐久性ともに優れている基材です。
耐水性・耐久性の高い和紙シールであれば、水滴で文字やイラストが消える心配はありません。

冷蔵・冷凍の必要な食品や飲料水などに貼る和紙シールは、耐水和紙フィルム・ハイティアユポをおすすめします。

シール用和紙

和紙シールにおすすめの印刷方法

和紙シールにおすすめの印刷方法は、凸版印刷です。

凸版印刷は、凸版にインクをつけて和紙シールに直接印刷する方法です。私たちが普段使っている印鑑を思い浮かべるとわかりやすいかと思います。凹凸の凸版部分に朱肉をつけて紙に押印するイメージです。また、凸版印刷には主に平圧式と輪転式の2種類あります。

平圧式:平らの版に和紙をのせ上下から圧をかけて印刷する
輪転式:円柱状のシリンダーに版を巻き付け回転させて和紙に印刷する

平圧式は、上下から圧をかけて和紙シールに文字やイラストなどを転写します。色の濃さや薄さを表現する網点が細かくないため、2色程度の少ない色数で文字やイラストを表現したい場合におすすめです。

一方、輪転式はインクで和紙の表面を覆う印刷方式になります。和紙シールに施すイラストの線画や、商品ロゴの色を濃く表現したい場合に最適です。

また、和紙シールに凸版印刷をおすすめする理由は以下のとおりです。

◎和紙は表面が粗い紙のため凸版印刷でしっかり圧をかけなければ、印刷が擦れる可能性がある
◎和紙シールで写真を用いたデザインを使用するケースは少ないため、オフセット印刷の必要性が低い

凸版印刷であれば、以下の画像ように文字やイラストが擦れることなく美しい和紙シールが製作できます。

また、和紙への印刷イメージを把握したい方は下記の記事もご覧ください。

【2023年最新】和紙印刷の種類と方法を解説!おすすめの印刷会社も紹介

和紙シールの加工種類

独特の高級感や素材感をもつ和紙は、文字やイラストのみの印刷でも映えるシールが製作できます。さらに、和紙シールに加工を施すことで、より和紙の良さが際立ちます。

ここからは和紙の特徴を、より活かせる加工の種類をご紹介するため、ぜひご覧ください。

箔押し

次の画像は、箔押しを施した和紙シールです。

↓当サイトサンプル
↓お客様事例より

箔押しは凸版の金属板を使用し、約170度の熱と圧をかけて和紙に箔を転写する加工方法です。

金箔や銀箔を和紙に転写することで、印刷では表現できない質感や高級感を演出できます。また、光を当てると箔が美しく輝き上質感も生まれるでしょう。

和紙シールに箔押し加工を施し、自社商品に高級感をプラスしてみてはいかがでしょうか。

箔押し加工について、さらに詳しく知りたい方は以下の記事もおすすめです。

高級感を演出する箔押しの種類や版について

型抜き

 

上記の画像は、型抜き加工を施した和紙シールです。商品を彩る和紙シールは、形状にもこだわりたいものです。

たとえば、丸みの帯びた形状であれば、商品の印象は柔らかくなるでしょう。一方、角張った形状は、商品に強いインパクトを与えてくれます。商品のもつ魅力をどのように伝えたいかにより、和紙シールの形状を工夫するのもおすすめです。

和紙シール製作は100年の歴史をもつ「和紙の印刷工房」にお任せください

和紙は洋紙と異なり、印刷の難しい紙です。そのため、和紙シール製作非対応の印刷会社も少なくありません。

また、インクが滲みやすいため、イメージどおりのデザインにならないケースもあります。和紙印刷100年の歴史を誇る「和紙の印刷工房」であれば、ご希望どおりの印刷から加工までお任せいただけます。グラデーションを美しく再現できるオンデマンド印刷や、商品名を強調できるシール印刷もご依頼可能です。

和紙シール製作を検討している方は、お気軽に「和紙の印刷工房」にお問い合わせください。

まとめ

和紙シールの構造から加工の種類までご紹介しました。

和紙シールは、商品自体に高級感を表現できます。和紙ならではの素材感や質感は、商品を購入するお客様の心も和ませられるでしょう。しかし、和紙は特殊な紙のため、印刷非対応やシール製作不可の印刷会社も少なくありません。

100年の歴史を誇り、和紙印刷を得意とする「和紙の印刷工房」は、ご希望に沿った和紙選びから印刷、加工までお任せいただけます。和紙シールで商品に高級感を表現したい方は、お気軽に「和紙の印刷工房」にご相談ください。

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