日本酒ラベルだけじゃない!人気の和紙シール製造5つのポイント!
2024.11.10 | コラム
日本酒ラベルによく使用されている和紙ですが、シール素材のものがあることをご存知でしょうか。シール素材でも通常和紙と変わらず、ユポや上質紙では出せない独特な質感や風合いを表現できるため人気の材質です。今回は、弊社実績と合わせてシール素材の種類や印刷方式などを紹介していきます。
和紙シールの材質
人気の和紙シール材質3選
・和紙 大礼
表面に「はな」と呼ばれる大きな繊維がちりばめられている材質。和紙の風合いを感じられ、高級感のある仕上がりになります。印刷すると「はな」の部分とそれ以外の部分で色の見え方が変わります。
・和紙 白
『和紙 大礼』よりも細かな「はな」がちりばめられている材質。長い繊維が雲のように見えることから『雲龍紙』とも呼ばれています。
・和紙 コットン
白無地で肌触りの良い材質。ざらざらとした質感で、コットンの綿毛のような風合いです。柔らかい雰囲気の仕上がりとなるため、女性向けのお酒ラベルにオススメの材質です。
その他材質
ご紹介した3種類以外にも、多数の材質があります。材質を変更するだけでも、デザインの見え方は変わります。和風な金紙や銀紙は高級感や特別感を演出できるため、記念品などにオススメです。
冷蔵・冷凍向きの材質
冷蔵や冷凍が必要な商品の場合、耐水性のある和紙シールがオススメです。耐水性のないものを使用すると結露などで切れてしまったり、シワが寄ってしまったりする場合があります。
和紙ラミネート
ユポや上質紙に和紙ラミネート使用することで、和紙風のシールを作成することができます。和紙ラミネートを使用することで、耐水性があり、切れにくいシールとなります。
和紙シールの糊の種類
シールは材質選びも重要ですが、糊の種類も大事な選定項目です。原紙メーカーによって使用されている糊の種類は異なります。今回は和紙シールで使用される3種類の糊を紹介します。
普通接着
一般的な粘着糊。平滑面に貼る場合や常温保存の商品に適しています。普通糊や一般粘着とも呼ばれています。
強粘着
非常に強力な粘着力のため、一度貼り付けると剥がしにくいのが特徴です。最終的に剥がす必要のない製品に使用されることが多いです。湾曲面にも問題なく貼り付けが可能です。
Rt-K(強粘再剥離)
強力な粘着力ですが、剥がすことも可能な糊。長時間貼り付けた後でも糊残りが少なく剥がすことできます。ごみの分別など、シールを剥がす必要がある場合にオススメです。
和紙シール印刷方式
シール印刷には、下記3種類の印刷方式があります。デザインに合わせて、よりきれいに仕上がるものを選んで提案しています。
オフセット印刷
版自体に凹凸がない平版を使用する印刷方式。印刷物は細かな網状の点によって色が表現されています。この点は「網点」と呼ばれ、大きさや密度によって色の濃淡を表現しています。オフセット印刷は、細かな網点での印刷が可能なため、商品の写真やグラデーションのあるデザインの場合に提案しています。
凸版印刷
版の凸部分にインキを付着させてシールに転写する印刷方式。「網点」がオフセット印刷よりも大きいため、グラデーションや写真などのデザインにはおススメできません。ただ、ベタ印刷や1色、2色などの特色印刷は得意で、オフセット印刷よりも低価格で製造が可能です。
オンデマンド印刷
小ロットにオススメの印刷方式。オフセット印刷や凸版印刷のように印刷用の版が必要ないため、コストを抑えて製造が可能です。ただ、特色を指定しての印刷が出来ないため、色にこだわりがある場合はオススメできません。
和紙シールの納品形態
和紙シールの納品形態はシート納品とロール納品の2種類があります。
シート納品
1枚のシート上で納品。シールのサイズやロットによって、1シートに何枚つけで製造するかを決めます。ご希望に合わせて、1枚ずつにカットした状態で納品する場合もあります。1枚ずつの場合、剥離紙(セパレーター)をシールよりも一回り大きくなるよう製造します。ステッカーとして使用される場合は、剥離紙とシールのサイズを合わせて製造することも可能です。サイズが大きい場合は、剥がしやすく、貼りやすいように剥離紙にスリット(切れ目)を入れることも可能です。
ロール納品
ロール状に巻いた状態で納品。シールを商品に機械で貼る場合に多い納品形態です。シール貼り機によって、ロールの仕様が異なります。ロールでの納品をご希望の場合は、下記仕様をお知らせください。
詳細を以下コラムにまとめておりますので、ご参照ください。
和紙シール加工
和紙シールには、印刷以外にも下記加工が可能です。
抜き加工
四角だけでなく、丸や星型などの形状に抜き加工が可能です。文字のみの印刷でも、形状を特殊にすることで他とは違うラベルを製造することができます。
箔押し
印刷だけでなく、箔押しが可能です。金箔や銀箔だけでなく、黒やピンク、ホログラム箔なども使用可能です。高級感を持ておめている場合はオススメです。
ちぎり加工
シールの4辺をちぎって毛羽立たせる特殊加工。シール紙やサイズに制限はありますが、高級感を出したい場合はオススメの加工です。
まとめ
お酒のラベルによく使用されている「和紙シール」ですが、最近ではバスソルト用のラベルや御朱印にも使用されることが増えてきています。仕様用途やご希望に合わせて、適切な材質や糊、印刷方式のご提案をいたします。和紙シールをを検討されている場合は、和紙の印刷工房までお問合せ下さい。