御朱印とは?歴史や受け取り方のルールをご紹介!御利益はある⁉
2023.05.15 | コラム
近年ブームとなっている御朱印ですが、中には「御朱印がどんなものかわからない」という方もいらっしゃるでしょう。
この記事では、以下の内容をご紹介しています。
◯御朱印とは何か
◯御朱印の歴史
◯御朱印の御利益
◯御朱印集めの一般的なルール
◯御朱印には「書き置き」もある
「御朱印についてもっと知りたい」「正しい御朱印の受け取り方を知りたい」など、御朱印について知識を深めたい方はぜひご覧ください。
御朱印とは?集めてどうする?
御朱印とは、神社仏閣で主に参拝者向けに押印した印影のことです。
押印のほかに寺社名・御祭神・御本尊名などが墨書きやスタンプで記されています。また、参拝した日付を入れてくれることも。
神社・寺院のどちらでも御朱印をいただけますが、どこの寺社でも対応しているわけではありません。参拝後に御朱印をもらいたい方は、あらかじめ調べてから出かけることをおすすめします。
【御朱印を集める目的】
御朱印を集める目的は人それぞれです。主な理由は以下のとおりです。
◯参拝の記念や思い出として
◯ひとつとして同じ御朱印がないことからコレクションとして
御朱印はその芸術性にも注目が集まっており、眺めているだけでも楽しいという方もいらっしゃいます。
御朱印の歴史
御朱印の歴史は13世紀までさかのぼります。
13世紀前半に全国66か所を巡り、66部の写経(法華経)を各国の霊場に1部ずつ奉納する巡礼が行われていました。この巡礼を行う者を「六十六部」といいます。六十六部が写経を奉納すると「納経請取状」が発給され、それが現在の御朱印の起源と考えられています。
江戸時代になると、六十六部は本来の意味を失い形だけが残り、納経(寺社にお経を奉納すること)よりも、巡礼・巡拝に重きが置かれるようになっていきました。そのころから「納経帳」に記帳押印してもらうようになり、御朱印の基礎ができたとされています。
御朱印の御利益
御朱印に御利益があるのか気になる方も多いのではないでしょうか。
考え方次第ではありますが、御朱印そのものに御利益はないといわれています。御朱印はあくまでも参拝を証明するもの。寺社のある地まで赴き、神様に手を合わせる行為にこそ御利益があり、御朱印をいただいたから御利益があるとは考えにくいでしょう。
あくまでも参拝をした記念、コレクションとして大切に保管しておくのが一般的です。
御朱印集めの一般的なルール
御朱印をいただくには、ルールやマナーが存在します。神様や寺社の方々の失礼にあたらないよう、基本的なルールを身につけましょう。
御朱印帳を用意する
まずは、御朱印帳を用意しましょう。御朱印帳がないと、御朱印をもらえない寺社も中にはあるからです。
御朱印帳は、参拝した寺社で購入できます。また、大手ECサイトなどでも販売されており、価格はおおむね1,000~5,000円です。
御朱印帳には以下の2つのタイプがあります。
◯蛇腹(じゃばら):1枚の長細い紙を山折と谷折で交互に折りたたんだもの
◯和綴じ(わとじ):同じ大きさの紙を本のように綴じたもの
蛇腹・和綴じのどちらがよいとも言い難いため、お好みで選んではいかがでしょうか。デザインも実にさまざまで、御朱印帳選びも楽しめそうですね。
また、御朱印帳は念のため2冊用意することをおすすめします。
その理由は、神社と寺院の御朱印が混在していると、ごくまれに押印してもらえないことがあるからです。古くから御朱印の歴史が続いていることを考えると、1冊にまとめても問題はありませんし、ほとんどの寺社では押印してもらえます。
しかし、せっかく出かけて行ったにも関わらず、御朱印をもらえない場合を回避するために、2冊用意しておくとよいでしょう。
参拝後にもらうようにする
御朱印は参拝後にもらうのが一般的です。
寺社によっては参拝前に御朱印帳を預けて、参拝後に受け取る場合があります。どちらにしても参拝後にいただくことに変わりはありません。御朱印がほしいからと参拝もせずに、御朱印だけをもらう行為は「参拝の証」であるはずの御朱印の意味が失われてしまいます。
対応可能な時間内にもらうようにする
御朱印をもらうのは、寺社が開いている時間や対応可能な時間内にしましょう。
たとえば小さな神社では、人員が少なかったり、休憩などで不在であったりするケースがあるからです。参拝はできてもお昼休みなど、御朱印の受け渡しに対応できないこともあるため、その場合は寺社のルールに従ってください。
「書き置き」といわれるあらかじめ書かれた御朱印が置いてある寺社もあるため、対応する方がいない場合は書き置きを受け取りましょう。書き置きが置いてない寺社の場合は、その日は御縁がなかったと捉え、日を改めて訪れましょう。
お釣りが出ないよう小銭を用意する
御朱印をいただくなら、参拝の前に小銭があるか確認しましょう。
御朱印の金額は多くが300円または、500円です(2023年現在)。寺社の負担にならないよう100円玉や500円玉を用意しておくのがマナーです。中には「初穂料はいただきません」という寺社もあります。その場合は、代わりにお守りなどを購入するか、お賽銭を収めるとよいでしょう。
最後に感謝の気持ちとお礼を伝える
基本的なことですが、御朱印をもらえたら感謝の気持ちを伝えましょう。
寺社ではほかに仕事もある中、時間を割いて対応してくれています。お金(初穂料)を払うからと、まるでお客様のような振る舞いをしてはいけません。手短で構いませんので、お礼を伝えてから寺社を後にしましょう。
御朱印には「書き置き」もある
御朱印は「書き置き」といってあらかじめ別紙に書かれて置かれていることがあります。
御朱印帳を忘れたときにも助かりますし、対応できる方が不在でも御朱印をもらえるのは非常にありがたいものです。書き置きよりも直書きの方が価値ありと考える方がいますが、昔から書き置きは存在しています。決して、近年の御朱印ブームで現れたものではありません。
したがって、直書きと書き置きの価値は比べようがないため、参拝した証に価値の違いはないと考えてよいでしょう。
書き置きの受け取り方も、直書きの御朱印と同様に参拝後にもらえます。封筒に入っていることが多く、帰宅してから自分で御朱印帳に貼るのが一般的です。最近では書き置き用の御朱印帳があり、よりきれいに保管できるようになってきました。
また、書き置きは近年の御朱印ブームにより、参拝者が増えたため、人員不足から対応策のひとつとして取り入れている寺社もあります。しかし、従来通りの手書きによる書き置きでは、かなりの時間を要するため、対応策としては不十分です。
そんなとき頼りになるのが印刷技術を利用した「印刷型の書き置き」です。あらかじめ、和紙に御朱印を印刷しておくことで、寺社側の負担が軽減されることから、近年では取り入れている寺社も増えてきています。
また、すべてを印刷にしてしまうのではなく、下記の事例のように「日付」と「寺社印」は別で対応しているところもあります。
御朱印は和紙を使用することから印刷が難しく、印刷型の書き置きを取り入れたくてもなかなか導入できず、御朱印を中止してしまう寺社も見受けられます。
このような背景から、参拝に来られた方に御朱印を渡したいと思っても、難しいという現実があるようです。
御朱印「書き置き」の印刷なら「和紙の印刷工房」にお任せ
「和紙の印刷工房」は、和紙に印刷ができる数少ない印刷会社のひとつです。
和紙は洋紙(広く使用されている紙)のように印刷機に紙を通すのが難しいことなどから、御朱印の印刷ができる会社は限られています。
和紙の印刷工房は、多くの蔵元がある新潟県で約100年、印刷に携わってまいりました。日本酒のラベルには和紙を使用することが多く、和紙印刷を可能にする技術や経験を日々積み重ねております。
和紙の選び方や和紙だからこそ起こりうる色のズレ・紙ムケなど、これまで蓄積してきたノウハウを無駄にすることなく受け継ぎ、和紙印刷を提供し続けてきました。
和紙印刷に関することなら、どのようなご相談でもお気軽にどうぞ。御朱印など和紙への印刷は「和紙の印刷工房」にお任せください。
こちらでは御朱印印刷の実績をご紹介しております。
まとめ
御朱印は寺社で、参拝の証として授与されます。その歴史は古く、起源は13世紀までさかのぼります。
過去にも御朱印ブームはあったと考えられていますが、近年も再燃しており対応に苦労されている寺社は多いようです。そのため、書き置きで対応している寺社も増えてきましたが、手書きの書き置きでは人員が足りず、御朱印を中止してしまうところも増えてきました。
そんな背景から、印刷済みの書き置きの需要が高まってきています。御朱印そのものには、ご利益があるわけではないため「印刷だから価値が下がる……」と不安に思う必要はありません。
こころを込めて参拝したあとに、気持ちよく思い出となる御朱印を受け取りましょう。