御朱印は和紙じゃないとダメ?
2022.10.24 | 制作と入稿 | コラム
神社やお寺を参拝した証の「御朱印」。近年では「御朱印めぐり」や「御朱印集め」がブームとなっています。
和紙の印刷工房でも御朱印制作のご依頼を多数いただいております。
御朱印には和紙が使用されることが多く、「大礼紙」や「奉書紙」が人気です。
文字と朱印だけのシンプルなデザインや箔押し加工をした華やかなデザインの御朱印など、寺社様によって様々な御朱印を使用されています。
「御朱印は全て和紙に印刷されている」「御朱印なら和紙じゃないとダメでは?」と思われる方も多いのではないでしょうか?
日本伝統の和紙はもちろん素晴らしいですが、
御朱印で必須かといえば、実はそんなことありません。
実際のご依頼では、色や柄の入った「和紙風な特殊紙」をご希望される
お客様も多くいらっしゃいます。
そこで今回は、「和紙風の特殊紙」の中から人気のあるものをご紹介いたします。
和紙風の特殊紙=「和紙風洋紙」
和紙の印刷工房では、「和紙風な特殊紙」を「和紙風洋紙」と呼んでいます。
原料や製造方法は洋紙ですが見た目や肌触りは和紙に近いものもあり、御朱印として使用されていることも多いです。
色や厚み、柄などバリエーションが豊富で
和紙では対応が難しいデザインなどで活躍します。
これらは通常「ファンシーペーパー」という呼び方で分類されますが、
特に和紙に近い風合いのものを和紙に印刷工房では「和紙風洋紙」としてピックアップしております。
かさね
TAKEO/厚い紙シリーズ
特徴:和紙とケント紙、特殊紙とケント紙を貼り合わせた材質。
表面は雲龍紙のような細かな華が施された柄や賽の目模様など9柄11種類。
柄によって色は白やクリーム色があるため、デザインで紙を決めることもできます。
厚み:約0.36㎜
ぬのがみ
TAKEO/和洋シリーズ
特徴:和風な風合いと布の質感のある紙です。
カラーバリエーションが豊富で温かみのある仕上がりにおすすめです。
厚み:約0.15㎜~0.25㎜
里紙
TAKEO
特徴:和紙を思わせる温かみのある柔らかな風合いの紙。
落ち着いた色合いのカラーバリエーションが豊富です。
紙の色を活かしたデザインがオススメ。
厚み:約0.18㎜~0.3㎜
和紙風洋紙に印刷する際の注意点
和紙の印刷工房を運営する㈱小竹天瑞堂は、創業100年以上の歴史ある印刷会社です。
今まで様々な材質への印刷や加工を経験してきましたが、和紙や和紙風洋紙への印刷、加工は難しい点が多いのも事実です。
ご希望いただく紙の種類によって製造時の難しさは様々ですが、代表的なものは以下のような場合です。
・表面に凹凸のある紙
凹凸部分にインクが入らず、ベタ面に掠れが生じてしまう
・色付きの紙
下地の色に影響を受けてイメージ通りの色が出ない
・毛羽立ちのある質感や繊維が含まれている材質
繊維などの影響を受けて色ムラができる
実際に経験をしてきた和紙の印刷工房だからこそ
材質選択時に注意事項としてお客様にお伝えしています。
印刷テストや過去の実績をもとに綺麗な仕上がりで製品をお届けできるよう日々努めております。
和紙・和紙風洋紙への印刷の難しさは下記ページにて詳しく紹介しておりますのでご参考にしてください。
和紙風洋紙が気になったらぜひご相談ください!
和紙に印刷工房では様々な材質サンプルをご用意しております。
写真ではわからない風合いなどを実際に手で触ってご確認いただくことができますので、
気になる和紙・和紙風洋紙がある場合はお気軽にお問い合わせください。